星漢燦爛

【ネタバレあり】「星漢燦爛」第5話・第6話・第7話・第8話のあらすじ&感想-視聴前に知っておきたい注目ポイントも!

星漢燦爛

書卓をめぐる乱闘、令嬢たちの嘲笑、そして池への突き落とし未遂。居場所を求めて歩き出したはずが、次々と襲いかかる試練に少商の心が軋む。けれどそのたび、予想もしない誰かの手が彼女を支えていた。

「星漢燦爛」第5話 あらすじ:新しい屋敷と家族の距離

新年を目前に控えたある日、程少商は新しい屋敷へと引っ越してきた。庭にはまだ荷を解く者たちの声が響き、冷たい空気の中にもどこか祝いの熱気が混ざっていた。屋敷の奥で待っていたのは、これまで顔を合わせたことのなかった兄たち。互いにぎこちない挨拶を交わしながらも、徐々に表情が和らいでいく。

程少商は、到着してすぐに木工の道具を手に取った。黙々と柱を磨き、飾り棚の位置を調整する。その姿を見て、程始が静かに声をかけてくる。「家のことを手伝ってくれるなんて、頼もしいな」――その言葉に、一瞬だけ彼女の手が止まった。誰かに必要とされることに、少し戸惑っていたのかもしれない。

一方で、母・萧元漪との再会は冷たく響いた。小さな失敗にも厳しく叱責され、姉の程姎と比較される日々。食卓の空気が張り詰め、目を合わせるのも辛い時がある。だが、それでも彼女は引かなかった。兄たちの笑顔や、些細なやりとりの中に自分の居場所を見出そうとしていた。

その頃、凌不疑は城陽侯の屋敷での団らんに招かれていた。重たい衣の袖を払っても、胸の奥の冷たさは消えない。祝いの席に座ることなく、無言でその場を離れた。軍の年賀品の手配を命じ、静かな廊下を歩いていく姿には、誰も近づけない雰囲気があった。

家族を避けるその態度の裏には、彼だけが知る復讐の念があった。だが、程少商の名前がふと頭をよぎると、わずかに表情が緩んだ。あの素直な反発や、不器用な努力を思い出すと、心に小さな揺らぎが生まれる。

程止が屋敷に戻ったのは、陽が西に傾き始めた頃だった。旅の埃を払う間もなく、妹との初めての対面を果たす。最初の一言は覚えていない。ただ、互いに目を見て微笑んだあの瞬間だけが、強く記憶に残った。

夜、皆がそれぞれの部屋へと散っていった後、程少商は一人で手元の木材を削っていた。刃の音だけが静かに響く部屋で、彼女は少しだけ肩の力を抜いた。どこかに居場所を見つけた気がしていた。まだ完全ではない。でも、ここでならやっていける気がした。

\ここがポイント!/
    • 程少商が兄たちと初めて顔を合わせ、ぎこちなさの中にも新しい絆の芽生えが感じられる展開
    • 凌不疑が復讐心の中に揺らぎを抱きながらも、程少商の存在に心を寄せ始める描写が印象的

「星漢燦爛」第6話 あらすじ:書卓の騒動と灯会の出会い

程家の中庭に、怒号とざわめきが響き渡った。書卓一つを巡る騒動の真ん中に、程少商は立ち尽くしていた。兄・程少宮が彼女に贈ったはずのその書卓が、いつのまにか他の者に持ち去られようとしていたのだ。

蓮房が奴婢たちを率いて書卓を運ぼうとした瞬間、菖蒲が立ちはだかった。目を吊り上げた彼女は「これは私の部屋に置くべきだ」と主張し、力づくで奪い取ろうとした。声が大きくなるにつれて周囲も騒然とし、ついには取っ組み合いにまで発展する。押し倒された菖蒲が床に倒れたまま意識を失ったとき、場の空気が凍りついた。

騒動を聞きつけた蕭元漪が現れると、その矛先はなぜか少商に向けられる。「どうしてあんなことになったのか」と問われても、言葉にならない。見ていただけだったはずの彼女は、理不尽な叱責に唇を噛んでいた。胸の奥で何かが小さく弾けた。

家の秩序を守ろうとする母の言葉に耳を傾けながらも、少商の心は遠く離れていた。兄が贈ってくれたものを巡って争いが起き、しかもその責任まで負わされるとは。もう何を信じていいのかわからなくなる。

その夜、灯会が開かれた。人々の賑わいの中に紛れ、少商はしばし家のことを忘れようとしていた。だが、群衆が押し寄せる中で足を取られ、転びそうになったそのとき、誰かの手が彼女を支えた。

振り向くと、凌不疑がいた。鋭い目と静かな佇まいの彼は、ただ黙って少商を見つめていた。言葉はなかったが、その行動はすべてを物語っていた。少商の胸の奥に、小さな灯がともる。

帰り道、少商は誰にも言わずにそっとつぶやいた。

「あの人が、見ていてくれた」

騒動がもたらした混乱と痛みは、まだ消えていない。それでも、心のどこかで、少しだけ救われた気がしていた。

\注目ポイントはこちら!/
    • 書卓を巡る騒動により、程少商が家族内の理不尽さと孤独に直面し、精神的に試される場面が描かれる
    • 凌不疑のさりげない支えが、混乱の中で程少商の心に救いをもたらし、関係性に静かな変化が生まれる

「星漢燦爛」第7話 あらすじ:名門の宴と三者の視線

程家の新居を祝う宴の日、煌びやかな飾り付けの中で、少商はひときわ浮いていた。集まった名門の令嬢たちの視線は冷たく、交わされる言葉には見下しがにじんでいる。言葉を返す気にもなれず、ただ耐えるしかなかった。

そんな中、袁慎が近づいてくる。丁寧な口調で三叔母への伝言を託すが、少商の表情は曇ったまま。彼の物腰の柔らかさも、彼女にはどこか鼻についた。どこか他人事のようなその態度が、今の自分には余計に重たく感じられる。

一方、宴の隅では凌不疑が静かにその様子を見ていた。継母から裕昌郡主の生誕祭に出席するよう言われていたが、足はこの宴に向かっていた。過去の戦で家族を失った記憶が、いまだに彼を縛っている。それでも、少商の姿を見ると、自然と目が離せなくなる。

万松柏もまた、会場に姿を見せていた。旧友である程始との縁で訪れた彼は、厳しい口調で程家の家族規律に苦言を呈する。その言葉が、少商の中で何かを揺らした。気づけば、彼の一言一言に耳を傾けている。

人混みの中、複雑な視線が交錯していた。袁慎の気持ちに応える気になれず、凌不疑の存在は妙に落ち着きを与えてくれる。そして、万松柏のまっすぐな言葉は、胸の奥で響き続けていた。

静かに、しかし確かに、何かが少商の中で動き始めていた。

\この回の見どころ!/
    • 名家の宴で周囲に馴染めない程少商の孤立が際立ち、登場人物たちとの心理的距離感が丁寧に描かれる
    • 万松柏や凌不疑の存在が、少商にとっての「外からの刺激」として内面の変化を促していく構成が巧み

「星漢燦爛」第8話 あらすじ:池の縁と反撃の覚悟

裕昌郡主の生辰宴は、絢爛な装飾と華やかな装いで満ちていた。だがその空間に足を踏み入れた程少商は、最初から冷たい視線を浴びることになる。裕昌郡主は灯会での一件を根に持っていた。その矛先はまっすぐ、少商に向けられていた。

次第に言葉の刃が飛び交い始める。他の令嬢たちも裕昌郡主に同調し、少商の家柄や立場を嘲るような言葉を浴びせてきた。だが、少商は一言も引かない。平静を保ちつつも、自らと家族の尊厳を守るために反論を返した。

その緊張は、王姈と楼縭の二人によって一気に臨界点を迎える。彼女たちは少商を池に突き落とそうとし、その手を振り払う形で、取っ組み合いの喧嘩に発展してしまう。裾が濡れ、鼻血が垂れる少商。だがその目は曇っていなかった。

場が騒然とする中、最初に動いたのは万萋萋だった。彼女は少商の隣に立ち、裕昌郡主に堂々と反論した。少商を侮辱する言葉には耳を貸さず、毅然とした態度で味方をした。その一歩が、少商にとってどれほど心強かったかは、彼女の表情にすべて表れていた。

ほどなくして、凌不疑が現れる。彼は事前に手に入れていた証拠を持参し、王妃に事の真相を伝えた。その静かな声と確かな証言が、空気を一変させる。王妃の視線が裕昌郡主に向けられた瞬間、立場は逆転した。

喧嘩の騒ぎを知った母親からは、少商は厳しく叱られた。それでも、彼女の胸に残ったのは後悔ではなく、守るべきものを貫いたという確かな感覚だった。

その日の出来事は、令嬢たちの間に強い印象を残した。少商の勇気、万萋萋の友情、そして凌不疑の支え。それぞれの思いが交差し、見えない絆が静かに結ばれていくことになる。

\見逃せないポイント!/
    • 裕昌郡主からの執拗な嫌がらせにも屈せず、程少商が毅然とした態度で対抗する強さを見せる展開
    • 万萋萋の友情と凌不疑の助力が加わり、少商が初めて「守られる側」ではなく「共に立つ存在」として描かれる

感想

少商が必死に築こうとする“家族との関係”が、理不尽な叱責や見下しによって何度も打ち砕かれる姿に、心がじわじわと痛んだ。兄の優しさがようやく見えかけたと思えば、今度は母からの偏見、そして外の世界では身分や噂にまみれた陰湿な攻撃。
けれど、絶えず不器用に反抗しながら、少商は踏みとどまる。守ってくれる者が現れたときのあの目の強さが忘れられない。特に万萋萋の毅然とした行動と、凌不疑の沈黙の支援には、不意に心が温かくなる。血のつながりだけが絆じゃない、そんな希望が静かに浮かび上がる数話だった。

RELATED POST
玉面桃花~福を呼ぶ契約結婚~ ラブロマンス

【ネタバレあり】「玉面桃花~福を呼ぶ契約結婚~」第13話・第14話・第15話・第16話のあらすじ&感想|視聴前に知っておきたい注目ポイントも!

2025年5月7日
Nihaoドラマ 〜中国ドラマあらすじ館〜
離婚届が突きつけられた!? 誤解、陰謀、そして新たな任務…愛と正義の狭間で揺れるふたりの物語が、次なる局面へ突入! ▶ …
玉面桃花~福を呼ぶ契約結婚~ ラブロマンス

【ネタバレあり】「玉面桃花~福を呼ぶ契約結婚~」第25話・第26話・第27話・第28話のあらすじ&感想|視聴前に知っておきたい注目ポイントも!

2025年5月7日
Nihaoドラマ 〜中国ドラマあらすじ館〜
故郷に戻った胡嬌を待っていたのは、思い出ではなく崩れかけた実家と新たな試練。夢と絆、そして商売の戦いが交差する中、彼女と許清嘉の契約夫婦の絆 …
星漢燦爛 星漢燦爛

【ネタバレあり】「星漢燦爛」第41話・第42話・第43話・第44話のあらすじ&感想-視聴前に知っておきたい注目ポイントも!

2025年6月6日
Nihaoドラマ 〜中国ドラマあらすじ館〜
出征直前の結婚の約束、そして程家に突如ふりかかる謀反の嫌疑。少商は家族を救うために偽の令牌を手にし、命がけで真相に挑む。まさかの牢の火事と裏 …