星漢燦爛

【ネタバレあり】「星漢燦爛」第21話・第22話・第23話・第24話のあらすじ&感想-視聴前に知っておきたい注目ポイントも!

星漢燦爛

何家の全滅に揺れる中、程少商は婚約破棄を決意。激昂する楼垚、冷たくなる凌不疑、そして宮廷の嘲笑の中で彼女は立ち上がる。
誰の手も借りず、自分の意思で未来を選び取る決断が下される。

「星漢燦爛」第21話 あらすじ:決意と別れ、そして新たな道へ

何昭君の家族が滅ぼされたという報せは、程少商の胸を深く突いた。無力さと悔しさが入り混じる中で、彼女はただ黙って空を見つめていた。何家は国のために全てを捧げた。逃げもせず、声も上げず、静かに散っていったという。程少商はその現実を前に、自分の立場と向き合わざるを得なかった。

楼垚と結ばれることは、もはや自分の歩むべき道ではない。彼女はそう思った。何家がすべてを失った今、自分だけが幸せになることはできないと感じた。だからこそ、程少商は楼垚の元を訪れ、婚約を破棄したいと伝えた。

言葉を聞いた瞬間、楼垚は信じられないという顔をした。しばらく沈黙のあと、怒りが彼を突き動かした。「どうしてそんなことを言えるんだ」と声を荒げた。彼の胸には、家の期待と男としての誇りが詰まっていた。彼にとって、程少商の決断は裏切りにしか思えなかった。

激しく言葉を交わすうちに、二人の距離は音を立てて崩れていった。程少商もまた、心を痛めていた。だが、後戻りはしないと決めた。何昭君の家族の犠牲を無駄にはしたくなかった。

その頃、何昭君は一人、静かに程少商と向き合っていた。彼女は多くを語らなかった。ただ、自分の家族が何を選び、どう生きたかを淡々と語った。その中には悲しみも、誇りもあった。程少商は何も言えず、ただ耳を傾けるしかなかった。

そして文帝が動いた。程少商とその両親を宮廷に招き入れたのだ。その意図は明白だった。凌不疑との関係を進め、政治的な安定を図るためだ。だが、程少商の心は揺れていた。婚約を破棄した直後であり、感情はまだ整理できていなかった。

ただ、前に進むしかなかった。誰かのために、何かを守るために。そう思っていた。

\ここがポイント!/
    • 何昭君の家族の滅亡という現実を前に、程少商は自らの進む道と真剣に向き合い、楼垚との婚約を自らの意思で破棄する決断に至る
    • 文帝の意図により宮廷に招かれた程少商とその家族が、政治的な渦に巻き込まれつつも、それぞれの想いを胸に次の一歩を踏み出す

「星漢燦爛」第22話 あらすじ:祭典の裏に潜む影と、それぞれの選択

祭典の日、程少商はどこか上の空だった。破談の余韻が心に残っていて、人の賑わいも彼女の気持ちには届かない。ただ黙って馬に乗り、風に吹かれながら遠くまで走った。

街の外れ、ふと見上げた塔が目に入る。重厚な造りと異国風の装飾に、思わず足を止めた。そんな時だった。中から漏れてきた声が耳に入る。軽く近づいただけのはずが、その言葉には妙な緊張感があった。

これは聞いてはいけない…そう思った瞬間、何者かが動いた。追手が彼女を見つけ、逃げ道を塞ぐ。息を呑む間もなく、騒がしい足音が迫ってくる。振り返ったその先に、凌不疑がいた。彼は迷わず剣を抜き、彼女をかばうようにして立ちはだかった。

その場は何とか収まったが、彼は傷を負った。程少商の心に残ったのは、彼の無言の覚悟と、逃げずに守ろうとしたその姿だった。

一方、万萋萋は騎射場で王妗と向き合っていた。きっかけは些細な言葉の応酬だったが、次第に空気は険しくなる。程少商を侮辱するような発言に、万萋萋が黙っているはずがなかった。火花を散らすように、弓矢での勝負が始まる。

的に矢が刺さるたび、周囲の目が変わる。万萋萋の毅然とした態度が、程少商の評価をも押し上げていった。

そして、もう一人。袁慎はいつものように皮肉を交えて程少商に話しかけてくる。だが、彼女はもう以前のように戸惑わない。短く、鋭く、言葉で応酬する。彼の目には、それが一層魅力的に映ったかもしれない。

誰もが何かを守ろうとして、誰もが少しずつ変わっていく。その日の出来事は、静かにそれぞれの心に刻まれていった。

\注目ポイントはこちら!/
    • 祭典の日、偶然立ち寄った塔で程少商が陰謀の一端に触れるが、凌不疑が身を挺して彼女を守り、彼の覚悟と信頼が胸に刻まれる
    • 万萋萋の毅然とした行動や、程少商と袁慎の応酬を通して、それぞれの人物が程少商を認め、支える存在へと変わりつつある

「星漢燦爛」第23話 あらすじ:凌不疑との再会、すれ違う想い

凌府の門をくぐった瞬間、程少商の胸はざわついていた。父・程始と並んで歩きながら、彼女の視線は自然と屋敷の奥へと向かう。そこには、古傷の痛みに伏せっている凌不疑がいる。少商は彼の無事を確かめたくて仕方がなかった。

だが、部屋に通された途端、その思いは打ち砕かれる。凌不疑は、まるで他人のように冷たかった。言葉少なに目を逸らし、少商の気遣いにも応えようとしない。張りつめた空気に、程始もどこか気まずげな顔をしていた。娘を案じる父の目が、そっと少商を見つめる。やがて彼は、早々に辞去の意を伝える。

程始が下がった後も、屋敷には客が途切れない。まず現れたのは太子だった。彼は凌不疑の病状を案じつつも、視線の端で少商を探っていた。続いて裕昌郡主が姿を現すと、空気はさらに刺々しくなる。彼女は、少商をあからさまに見下す言葉を投げつけた。思わず言い返そうとした少商の前に、凌不疑が立つ。

「もう帰ってくれ」と、彼は他の訪問者をすべて追い返した。太子も、裕昌郡主も、黙って従うしかなかった。けれどその後、少商が望んだような会話は生まれなかった。彼の態度は相変わらず冷え切ったまま。何を考えているのか、まるでわからない。

その時、屋敷の隅から現れたひとりの男が静寂を破った。かつての霍家軍の伝令官だというその男は、過去の戦にまつわる不審な出来事を口にする。話の内容は、凌不疑の目を曇らせた。少商が問いかけても、彼は答えず、ただ黙って目を閉じたまま。

何も言わない彼に、何を言えばいいのかもわからず、少商は静かに立ち上がる。廊下に出た時、背中に感じたのは冷たい風だけ。振り返っても、凌不疑は扉の向こうにいるままだった。

彼の冷たさは、自分を守るための壁なのか。それとも、本当にもう心が離れてしまったのか。少商は何も言えずに、ただ歩くしかなかった。

\この回の見どころ!/
    • 凌不疑の屋敷を訪れた程少商が、彼の冷たい態度に戸惑いながらも、真意を探ろうとするが距離は縮まらず、すれ違いが深まる
    • 霍家軍に関する新たな証言が現れ、凌不疑の心をかき乱す一方で、少商は彼の沈黙に応えられず、複雑な思いを抱えたまま屋敷を後にする

「星漢燦爛」第24話 あらすじ:屈辱の中で見出す誇りと愛

宮中の大広間、煌びやかな装飾のなかに立たされた程少商は、控えめな衣をまといながらも、目だけは静かに光っていた。貴族たちの華やかな笑い声にまじり、五公主と王姈の冷たい視線が彼女に突き刺さる。

五公主があえて声を張る。「そんな布の靴、どこの市井娘かと思ったわ」。周囲がくすくすと笑い出す。少商は微笑みもせず、ただ視線を外さなかった。王姈がさらに追い打ちをかけるように、「程家の娘がこの場にいること自体、奇跡よね」と言い放つ。

やがて少商の足元から靴が引き剥がされ、床に散らばった器の破片の上に倒れそうになる。その瞬間、黒い衣が風を裂くように現れる。凌不疑だった。彼が腕を伸ばし、彼女を抱き留める。少商は一瞬戸惑うが、そのぬくもりの中でゆっくりと目を閉じた。

凌不疑は少商を自分の隣に座らせた。誰の視線も恐れず、彼は皇帝に向かってはっきりと告げる。「程少商と婚姻を結びたい」。その場に静寂が訪れる。皇帝は一瞬目を細めたのち、静かに頷いた。

五公主と王姈は目を見開いたまま何も言えずにいる。挑発のつもりが、彼女の強さを浮かび上がらせてしまったことに、誰も気づけなかった。少商は肩を落とすこともなく、背筋を伸ばして座っていた。

その夜、少商は自室に戻り、母の言葉を思い出していた。家の名を背負うのではなく、自分の意思で生きろと。それを、今ようやく理解した気がする。誰かの庇護の下に甘えるのではなく、自分で選び取ることを。

だから、彼の申し出に頷くと決めたのだ。

自らの足で、歩いていくために。

\見逃せないポイント!/
    • 宮廷の場で五公主らからの屈辱を受けた程少商が、凌不疑の登場と擁護によって再び誇りを取り戻し、皆の前で毅然と立ち続ける
    • 凌不疑の正式な求婚と皇帝の承認により、少商が自身の意思で婚姻を受け入れる覚悟を固め、自らの人生を歩む決意を新たにする

感想

程少商の「幸せを諦める覚悟」が、これほどまでに静かで強いとは思わなかった。何家の最期を知り、楼垚との別れに傷つき、凌不疑の冷たい態度に心を揺らしながらも、彼女は誰かの犠牲を見逃さない目を持ち続けた。その目は、宮廷の侮辱にも屈しない。
靴を剥がされ、器の破片に倒れそうになった場面には、見ているこちらも息を呑む。あのとき手を差し伸べたのが凌不疑でよかった。彼の「抱きとめる」という行動が、ようやく彼女の中に答えをもたらす。これは恋愛劇ではなく、運命に抗いながらも愛を選び取る、程少商という一人の女性の物語だった。背筋を伸ばして隣に座る彼女の姿が、すべてを物語っていた。

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